岩手県岩泉猿沢猟区狩猟報告 平成21年11月21日〜23日 | ||
毎年恒例の岩手県岩泉町に狩猟に行ってまいりました。 今年はここ数年と違いめっきり冷え込み小雪舞う中の狩猟となりました。 昨年に引き続きまずは猟区内から攻めて行くことにしましたが段取りを変えていつも2番目に回るエリアを先に回りました。 これは2年続けて空振りに終わっていることから今年は昨年鳥が見れたところから順繰り攻めていくと決めていたからです。 また解禁1ヶ月前に師匠が下見をした結果も鳥が見れたのは猿沢地区だったということもあります。 今回は猟区の申請をしたのがどうも私たちのグループのみのようで、いつも来ている人たちは解禁日(15日の日曜日)にきていたようです。 よって今回猟区内は貸切となったわけです。また、今年は1日目(21日)に押角に別荘を建てて大自然を満喫しているN氏も合流しにぎやかな狩猟となりました。 |
||
11月21日(土曜日) 6:45 猿沢猟区エリアの農耕地 まずは猿沢地区の段々畑からです。ボスとM氏とN氏は中段から私は単独で上段から入りました。 しばらくして私が最上段に登ってカヤ場を抜けるとなにやら鹿の糞を発見。ここ数年で宮古から日本鹿が上がってきているという報告を聞いていましたので鹿を撃つチャンスがあるかもと思いスラック弾の確認をしていたらオスキジが1羽、5m左から私の前方に向かって飛んでいきました。すかさず1発目を発射!ガクガクと来つつも半矢のような感じ、そこで2の矢を発射、25m先の笹薮に突っ込んでいきました。 とりあえず落ちた場所と自分の立ち位置を確認して回収に行こうとして1歩踏み出した瞬間オスキジが5羽一斉に先のキジが飛び立った場所から飛び出しました。 しかしながら弾の再装てんを行っていなかった私は撃つ事が出来ずボスたちの位置からも1羽のみチラっと見える程度で撃つことも出来ず、ああ「獲物は1羽とは限らない、弾を抜いたらまずリロードする」と言う鉄則を忘れていたことに深く反省させられる事となりました。 取り合えず落としたキジを回収に行きましたが落ちたと思われる場所にはキジはいません。「やはり半矢で這って逃げてしまったのか?」と思いましたが何せ見通しが悪い笹薮に突っ込んだので、もう一度発射地点に戻り落ちた場所までまっすぐ歩くことにしました。 しばらく進むと落ちた地点の3m手前にうずくまっているオス雉を発見!しかし半矢でした。どうも2の矢で腰骨辺りに当たったようで走れなかったようですが、いたって元気で困りました。 首を捻って死んだかと思うと1分くらいで復活するんですよ。いきなり羽をばたつかすなど死んだ振りが何回か続き仕方なくボスたちと合流すべく移動しながらシメルことにしました。 両手が使えないとダメなので弾を抜き銃をたすきに掛けあれこれしていると、さっきのフラッシュした場所の8m先から2羽オスキジが飛んでいきました。しかも1羽は私に向かって飛んできてその距離50cm!思わず手でつかもうとしましたが羽に弾かれ逃げられました。 またもや銃に弾は入っておらず、しかもタスキ掛けじゃぁどうにもなりません。 朝一から1羽獲ったものの実に天然オスキジ8羽が群鳥でいたことになります。攻める段取りが逆で鳥のいる方に犬が入っていたら4羽くらいは取れたかもしれません。 |
||
7:50 猿沢猟区エリアの農耕地 一度車に戻って300mほど下にくだり昨年M氏がオスキジを捕獲したエリアに移動しました。 ここも毎年見ることが出来るエリアで過去には居鳥が7羽いたりした場所なので期待が高鳴ります。 程なくしてM氏の前で犬がポイントをしました。しかしながら出たのはメス雉でした。合計ここでは2羽のメスが出ましたがオスは見ることが出来ませんでした。 この後300mほど下流まで攻めて行きましたが臭い無しでこのエリアは終了です。 |
||
8:45 猿沢乱場エリアの農耕地 ここは昨年M氏が山鳥を見送った場所でもあり私が運悪く電線と被りオスキジを見送った場所でもあります。 ここでも犬が臭いを取りがっちりポイントしてM氏の3m先からフラッシュしたのですがメスキジだったために見送りました。 |
||
|
||
12時近くとなり例年通り道の駅にて昼食をとりました。1時間ほど午後の攻め方や明日の段取りを詰めて話他の地狩猟を再開しました。 |
||
13:00中里猟区の才の神、ヨッチの沢 一通り猟区内の一般的なキジ場は見て回ったので放鳥場所に移動しました。毎年このエリアにはキジを放鳥していますので見て回ることにしました。 しかしながらなぜここに放鳥するのか?を毎年疑問に思っております。山間部の山鳥がいるようなところにキジを放鳥したところで半分は死に半分は麓の里に下りてくると思われ放鳥した場所では繁殖するとは思えないからです。 ここ数年猟区のの腕章を返却する際に放鳥場所の変更を申し出ているのですが一向に改善されることが無く年々出会いは減る一方です。 役場の見解はあくまでも猟区内での繁殖で無いと猟区で鳥が見られないから、と言っていました。 私はその意見は見当違いもいいところだと考えております。なぜなら猟区内で捕獲されるキジは基本的にほぼ天然だからです。 キジにしてみれば猟区も乱場も無いですから広大なエリア内を縦横無尽に行ったり来たりしているわけです。 その中でペアとなり、またハーレムを形成し繁殖していくのだと思います。ですから天然のキジが付いている付き場にこそ放鳥場所に選ぶべきと考えています。 そういう場所を役場に伝えると乱場との境なので飛んで乱場に行ってしまうから放鳥する意味が無いというのです。猟区に来ていただいた方に鳥を取ってもらいたいから猟区内の懐深いところに放していますといっていました。 でも実際に放鳥したとされる山深いところでのキジの捕獲は過去に1回もありません。 本当にそう思っているのならば放鳥は猿沢入り口付近の農耕地や大沢向の対岸の牧草地、府金の養魚場周辺の農耕地に放鳥するべきと考えています。 後は放鳥よりも河川敷をもっと歩けるように川の際の草を刈るなどの整備をしてもらえれば7時間かけても2回3回と行ってみようと思うわけです。年々茨が増えてまったく歩けない状況のボサが増えてきて歩けるエリアが限られてきているのも出会いが少なくなってきた理由だと思います。 ともあれN氏の愛犬ジョン君と共に沢伝いに歩いてみるも匂い無し、帰りに山鳥のオスが山裾に下りてきているのをN氏が発見!いったいいつ出番があるのだろうか?と思われた村田銃がついに火を噴きました!たいした距離ではなかったのですが弾着の土煙を見るとそれはもうめっちゃ開いてました。山鳥は走って逃げていきました。これにて、このエリアは早々と移動となりました。 |
||
14:30 中里乱場エリア河川敷 気を取り直して河川敷に戻ってきました。ここは猟区との境で乱場になります。 毎年獲物を見る場所なのですがここ数年出るのはメスばかりで撃つチャンスがありませんでした。しかし鳥を見ているエリアなので当然攻めることになりました。 土手を上がったところで犬が認定を開始ししばらくしてポイントをしました皆に緊張が走り犬の前方をみんな見ています。 ヨシ!をかけてもなかなか犬が突っ込みません。いよいよ鼻っ面で押さえているのか?と思いきやアプローチを変えます。何度か繰り返し結局フラッシュせずに終了。 考えられることはいくつか有ります。車を止めた位置が土手に近すぎたのと車を降りて大声で話をしながら歩いたことで、おそらく土手の上にいたキジはすぐに反対側の縁に入り私たちが土手に足を変えて上りだしたあたりで飛んで行ったのだと思います。 |
||
中里⇒猿沢移動中 中里からの移動中に河川敷にマガモを発見して空き地に車を寄せてM氏と忍びで移動しいっせいに発射!しかしこちらが発射前に飛ばれてしまい。全弾はずれ...。 カモに関して今回はこのようなことは移動中に多々ありましたが羽は散れども獲物無しばかりでした。 15:15 猿沢林道猟区 時間的に中途半端だったので例年通り猿沢に移動して山鳥の居鳥を見に行きました。 時間的にまだ早いのですがじっくり流しながら山鳥を探します。しかしながらまったく鳥は見れずにドン詰まりまで到着、猟区から抜けて乱場の本日最後の猟場に到着しました。 ここは数年前に居鳥を取った場所です。民家が近くにあるので注意が必要ですが矢先的にはこの民家を常に背にして歩いていけばよいので安全場場所です。 まずは例年通り住民の方に挨拶をして今年の繁殖状況を聞きよさそうな場所を教えてもらいます。 しかし今年はこのエリアでキジは繁殖をしていないとの事で山鳥はよく畑に出てきていたという話を聞きました。やはり今年は繁殖がよくなかったのか繁殖のエリアが変わったのか同じような話をあちこちで聞きました。 岩泉も本当に鳥が減ってきています。毎年岩泉の猟を楽しみにしている私たちにとって、これはとても深刻な問題です。 「今年は枝豆がほとんどキジに荒らされなかった」とか「毎年3つくらい巣が出来て雛が孵るのを見るけど今年はまったく居ないね」など、あちこちで聞いています。 また、何度も道ですれ違いそのたびに情報交換していた山鳥専門のハンターも今年はまだ鳥を見ていないと言っておりました。 このエリアも特に匂いも無く銃に弾を込める事も無く本日終了となりました。 |
||
11月21日 狩猟初日の猟果 オスキジ 1羽 目撃鳥獣 オスキジ 9羽 メスキジ 4羽 オス山鳥 1羽 マガモ 25羽くらい 発射弾数 ボス:0発 庸一:4発 M氏:6発 |