IWA2015 ドイツ・ニュルンベルク 2015年3月5日〜8日 
初日は実に会場内を7時間以上歩きました。下見を兼ねて事前に巡回ルートを決めておりましたが行ってみるともうグチャグチャです。行き当たりばったりで歩き回り、ほぼ全てを回って終了しました。
2日目は通訳さんを頼んであるのでアポイントを取っているメーカーとの会談がメインです。
会談のスケジュールは決まっていて、合間に初日に突発的にアポを入れた会社に回りました。
今回の最大の目的はドイツのNILLグリップ社との今後の日本仕様についての話し合いとチェコ製のPCP空気銃の日本向けに仕様を改良してもらう交渉です。
後は、当社で輸入している射撃ベストの会社やクリコフ、トリプルクラウン(三本銃身)の部品について、取引しているイタリアの銃砲店との新商品の入荷予定などの情報交換を行いました。
日本からも多数の代理店や銃砲店も行っているはずですが会うことも無く、外国で一人の状況は3日間続きました。(^^;

やはり、この日も10時間ほど歩き、ホテルに戻ってきたときはクタクタで本格的なドイツ肉料理を食べに行こうと思っていましたがホテルから5駅移動して....と言う気力も無く、地元のアメリカ系ステーキ屋に行きました。
しかしながら、4人がけのテーブル席はいくつか空いていましたが1人では入店拒否されてしまい断念。
仕方なく中華レストラン「ニーハオ」でマーボ豆腐とワンタンスープとライスを食べました。まぁドイツビールくらい飲んで帰るかと頼みましたが、よく考えれば分かる事。当然出てきたのはチンタオでした。orz

結局今回のドイツではドイツ料理をまともには食べることなくソーセージもついた日の夜に駅中で食べたサンドイッチのソーセージだけ。ドイツビールも飲むことは無く日本に帰りました。

余談ですが、2日で20時間以上(夜は街中をふらふらしてましたので)歩いて食事は通常の半分くらい。
これは絶対に痩せているはずだ!とかえって体重計に乗りましたら-7kgでした。

IWAはライザップ並みにコミットします。w

また来年も行きたいと思っております。
今度は、ハイグレードな木目の原木の購入も視野に入れておかないとですね。
HKのOEMとクリコフ、SAKOです。
クリコフはアメリカでは非常に人気がありPerazziと同様基本的に高額です。
年間2000〜3000丁を生産していて、1人の職人が1丁作るシステムを採用していて、それがアメリカでは人気の秘密のようです。
「貴方のためにマイスターの資格を持った熟練工が1人で銃を製作します」
この文句にしびれる国民性のようですね。
事実、見た目にかっこよくなく(私の主観)聞いたことも無いメーカーの上下二連がメイドインUSAで全て受注生産のワンオフとうたっていて価格もスタンダード15000ドルにもかかわらず2年待ちの状況なので国民性とは凄い物です。

クリコフはドイツ人魂の結晶のような銃だということがセールスマネージャーとの話し合いでよく分かりました。

今回クリコフにアポを入れた理由は単純に部品が欲しかったからなのです。
撃針とハンマースプリングと言った心臓部であり単純な部品です。
しかし、日本にはクリコフをメンテナンス出来る職人が1人もいないので、部品は出せないと事前のメールのやり取りで言われ入手が出来ないでいたからなのです。

正直な話、クリコフであろうと部品の交換など私でも楽勝で可能です。
しかしながら「職人がいないから送れない」の一点張りで埒が明かないので直接交渉をしようと思いアポイントを取ったのでした。

実際に話してみて、その理由が良くわかりました。

クリコフはマイスター制度を導入しているので、一定期間のトレーニングをクリコフの工場で受けて終了証をもらった人間以外は例え撃針と言えども交換する事が許されないのです。

なんというめんどくさい.....。orz

撃針の交換程度は私でも出来ると説明して一応、本社のスタッフに交渉してくれましたが「決まりは決まり」だからと言う事で部品は出せないとの事でした。

我々は貴方をクリコフの代理店として認め、工場でのトレーニングが出来るように受け入れる用意があります。

と本社が言っているとの事でした。
日本の代理店は三進銃砲さんがなっているのでは?と言ったところ、独占代理店ではなく窓口の1つだとのことでした。しかし三進銃砲さんもメンテナンスの資格はもっていないので事実上日本国内恵部品の調達からメンテまで何一つ出来ないのが現状と言う事になります。

「日本には販売とメンテナンスの拠点が無いので是非やって下さい」と熱望されましたが、そもそも日本で余り人気の無いクリコフの権利を獲得しても今の現状では何にもなりそうに無いので「考えておく」とだけ言っておきました。

そしたら、「少なくとも代理店としては登録しておくので銃の販売はいつでも出来るようにして置きますのでよろしくお願いします」と言う形で会談は終了しました。

ちなみに、メンテナンスの場合はクリコフ社に送るか、日本から一番近くにいるマイスターはオーストラリアとなります。

ベレッタのブースは広さこそ馬鹿デカクはなかったですがデザインや展示方法、スタッフの数は他を圧倒しておりました。
2015年は新作が目白押しで集客も多くスタッフは対応に追われていました。

私は特に代理店でもないので交渉する事も無く一般見学者として、じっくりと見て回りました。
私のお目当てはDT11ACSとDT11L、DT11EELLです。

DT11のトラップ銃に関して、日本に正規輸入品として入ってきている銃は非常に銃身が重く国際ルールで使用するには、少し厄介です。

DT10の時も同じでしたが販売開始してから3年くらいはアメリカの需要を満たすことが最優先事項となるのでアメリカントラップ用の銃身ラインで製作された物がチョークだけ国際式に直して流通するのです。
これは仕方が無い事で、銃身重量は1,570〜1,600g位のものが標準となります。

しかしながら、これは正規品に限った事で契約販売の場合は本工場で生産された物意外を購入することが出来ないのでどうにもならないのが現状となっております。
ですからこれは正規代理店のせいではないのです。あくまでもベレッタ社の方針なのです。

ではイタリア国内ではどうなっているかと言いますと普通に1520g〜1550gのトラップ銃身が付いたDT11が出回っているのです。
これはスキート銃にも同じことが言えます。

イタリア国内は国際式向けの少数だけ動かしている生産ラインで出来たもの、もしくはベレッタの第二工場で受注生産で作られた物のみ流通しているのです。

私はセミハイリブの位置付けであるACSの銃身重量に非常に興味がありました。
XTRAPに関しては1,600g以上なのは分かっていますのでそれと比べてどのくらい軽いのかが知りたかったのです。
正直1,600gでは全く勝負にならないのでせめて1,550g位ならと期待しながら現物を手に取り構えて見ました。

XTRAPと比べて非常に軽く感じます。
私は分解して銃身の重量打刻を確認したところXTRAP1,610g、ACS1,480gと打ってありました。
この重量なら十分オリンピックトラップ用に使用ができます。
量りで計測したわけではありませんが体感で比べて間違いないと思います。

また今回お披露目のDT11ブラックエディションは非常に興味があるところです。
690タイプは690ブラックとして通常ラインナップに加わり、692とDT11はブラックエディションとしてトップリブにカーボンを採用し、DT11ブラックエディションはトリガーアッセンブリーもカーボンとなっております。

692、DT11ともにブラックエディションはフラットリブのトラップとスポーティングのみの設定となっています。スキート設定はありませんがカーボンリブにより全体で約150g軽くなっているようでスポーティングでも十分スキートに対応できそうな予感です。


 

戻る