ベレッタ682について | ||
682ゴールドの2の矢問題はかなり深刻と思われマイナーチェンジ後わずか4年くらいで、更なるマイナーチェンジを余儀なくされました。もともと、この振り子式シアー切り替えは、FNブローニング(1971年まで)やミロク、ぺラッチなどと同じ機構で銃の同発防止と言う観点から開発されたものです。空撃ちのときに初の矢のトリガーを引いて、続けてもう一度トリガーを引いても2の矢は落ちない構造になっています。あくまでも初矢発射時の衝撃により内蔵されている振り子が慣性モーメントで後ろに下がり初矢のシアーから外れ戻ってきたときに2の矢のシアーにかかるように出来ています。下の画像の2枚を比べてみてください。ハンマーと振り子の間にあるパーツの形状が変わっていることに気が付くはずです。この改良によって2の矢が撃てないと言う動作不良はなくなりました。このシステムはトリガーを2回続けて引けば2発ともハンマーは落ちる構造になっています。もともと振り子は同発防止と言うように説明しましたが引き金を極端に軽く調整しなければ問題ないでしょう。もちろん同発については考慮して作られています。振り子式をいち早く連動式に変更した銃として先に上げたFNブローニングがあります。FNは1971年を最後に振り子式を止め連動式になっています。FNの場合このことによって、初矢から2の矢の切り替え時にトリガーを戻すストロークが長くなり連射性が低下しました。多くのFNファンはこの事実を知っているために1971年以前の振り子式の物を探しています。まれに特注で1971年以降に振り子式を作ってもらった人もいるようですが1976年以降はそれも行われなくなったようです。これと同じことが682ゴールドEにも言え682や682ゴールドと比べると若干初矢のトリガーの返しが長くなったようです。ここは大きなデチューンと言える部分です。 | ||
S682ゴールド機関部 |
S682ゴールドE機関部 |
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今回変更されたシアーと振り子部分 |
問題の振り子はそのまま残っている。赤丸の部分の動作が不発の原因となっていた。 |