岩手県岩泉猿沢猟区狩猟報告  平成20年11月15日〜17日
今年も岩手県岩泉猿沢猟区に行ってきました。
今年は常宿の小清水旅館を予約できましたのでお世話になりました。
今回は狩猟解禁日と猟区の解禁日が重なったために慌しい初猟となりました。

今年も例年と同じかそれよりも暖かく獲物が里に下りてきているか心配でした。
やはり暖冬の影響からか昨年同様、獲物の付き場はやや山裾に移行しているようで足を使えば出会いはある!と言うような感じです。

しかしながら、皆さんも同じ気持ちと思いますが「ココで山鳥が出た!」とか「ココで犬がポインしてキジの群鳥が出た!」とか過去のいい思いをした成功例は捨てきることが出来ないのが現状で攻め方もマンネリ化しつつ中途半端になりがちです。

今回もこの洗礼を強烈に受け、初日の午後から頭を切り換えることにしました。

結論から言うと今回の岩泉は10年以上ぶりに多数の獲物を見ることが出来ました。
しかしながら私の猟果は0でした。(>_<

実際に発射したのは初日2発、2日目1発の3発でうち2発は距離が遠く1発は、まるっきり見越しが足りず大ハズレでした。
事故なく!違反なく!が私のモットーなので鳥が見れても撃てるチャンスがあるかどうかは別問題なのです。
イタダキのチャンスは4回ほどありましたが道路に射線がかぶっていたり、電線と射線がかぶっていたり、公道上を歩いていたため銃にカバーがしてあり弾も入っていなかったりと言った具合です。

獲物との出会いが厳しい中でも毎年1羽は捕獲していたのですが今年はさすがにちょっとリベンジしたい気分です。
特に狙って外した山鳥は悔しいですね。w

今回は自分のデジカメを忘れたり携帯を車の中に忘れたりとHP上に報告するための用意が見事に「そいつはやっちまったなぁ〜!」状態で詳細な報告が出来ません。
今回はダイジェスト的な感じでお送りいたします。
期待していた方がいたらすみませんでした。(^_^;



暖冬の影響で紅葉真っ只中なのは昨年同様  葉っぱが落ちないと里には鳥は下りてきません
1DAY岩泉町(15Nov2008)

04:05
岩泉に到着
川原で1時間ほど仮眠を取る

05:15
小清水旅館に到着
各自、猟の用意をはじめる。支度が終わり小清水旅館に挨拶に行き猟区の腕章と許可証をもらう。
お茶とおにぎりをご馳走になり、毎年定番の鴨撃ち場に移動開始!

06:20
現場に到着するも先客はおらず見渡す限り貸しきり状態でした。配置に付き待っている時にある種の不安がよぎりました。
昨年は重機が入り造成をしていました。今年はすっかり整地が終わり元に戻っていましたが、どうも様子が変でした。
養魚場から出る排水で水はたまっているのですが流れてはいません。
しかも、犬の足跡が多数有りますが、鴨の足跡はありません。

不安は的中し鴨は1羽もいませんでした。こんなことは初めての経験ですが2つの原因が考えられます。

1.暖冬のせいで鴨が渡って来ていない。
2.用水路を作るために下流に重機が入っている関係で水がほとんどたまっていない。

この影響で鴨猟は無しとなり、毎年確実に弾を抜く機会が1つ減ってしまいました。
気を取り直してこの周辺を2時間ほどくまなく歩きましたが、まったく匂い無しの状態でした。

私はある種の違和感を感じました。「ココにいないと何処にいるの?」そんな気持ちでいっぱいでした。
さらに、どうも犬の足跡を頻繁に見る気がしてなりません。
初猟でしかも他に猟師ははいません。確証はまったくありませんが、もしかしたら地元の人が前日に犬を入れた可能性もありと判断し場所の移動をしました。

河川敷もくまなく捜索しましたが気配なし

08:30
毎年、同じルートになりますが定番の猟場に移動し犬を走らせますがまったく匂い無し。今回はさらに奥まで入ってみました。
私が踏み出し狙いで藪を歩いているうちにボスとM氏は奥には入って行きしばらくして私が追いかける形となりました。
私が追いかけて行くと1発銃声がしました。どうやらオスキジが出たようですが藪が深く外れたようです。

車に戻る途中にトウモロコシ畑がありました。通常ですと、この周辺にはごっそりキジが入っていても、おかしくないのですが匂い無しは腑に落ちません。
注意深く見てみるとやはり犬の足跡がありここも犬を入れられた可能性が濃厚になってきました。
さらに藪の中にはもいだトウモロコシが散乱していて餌付けしている様子も伺えました。

この周辺に獲物がいないのは信じられないと言ったところ

分かりにくいかもしれませんが真ん中左側に見える横倒しになっているのがトウモロコシの餌付け
藪の中あちこちにありました

キジの巣穴らしき物も発見

これだけの場所に1羽もいないのは不思議?


09:30
川を挟んで反対側に移動をしました。
ココで車を何処に置くか悩みましたが手前の空き地に置き通常とは逆に裏から攻めようと言うことになりました。
毎年キジと山鳥が混生している水のみ場ですので時間的にも初めにココを見ようということになりました。

しかしながら匂い無く裏側から山を登り始めました。
頂上付近まで来ると裏の畑の方から銃声がしました。
どうやら、私たちがいつも車を止めている所から出猟した別グループに先を越されてしまったようです。
私たちは裏から回りこんでそこに出ようと思っていましたのでノーチャンスです。
しかしながら引き返してもしょうがないので、ぐるっと一回りして車に戻りました。


湧水付近には天然の葉わさびが自生しています。


11:00
猟区内は不思議と壊滅的な状態なので道路を挟んで隣の乱場に移動しました。
もし仮に地元の人が猟区内の獲物を事前に犬を入れて散らしたのならば近場の乱場にいるかもしれないからです。
その予感が的中するかのように移動して早々犬の動きが本日初めて活発になりました。

林道を歩きながらもしきりに鼻を使い始め、わさびが群生する杉林に差し掛かった時に一気に犬が林の中に駆けいりました。
すぐさま我々も臨戦体制に入ります。林に入り銃カバーを外し弾を込めます。
50mほど林の中から藪を進むとオス山鳥がフラッシュ私との距離10m、M氏との距離2m、ボスとの距離8m方向的にもM氏の獲物!しかしなぜかキョロキョロしいるだけで構えません。

実は山鳥はM氏の真後ろ2mから頭の上を越えて飛んでいったのです。羽音は聞こえたが獲物を確認できず、しかもボウシのつばのせいで、しばらくの間獲物を発見できなかったようです。

オス山鳥は誰からも撃たれる事も無く悠々と飛んでいきました。


林道を歩き始めると盛んに高鼻を使い始めました

杉林、しいたけ、わさび! この3つがある場所で山鳥がいないわけが無い!

私とボスは「あぁ〜〜〜〜〜〜あぁ〜〜〜〜!」と声を上げるだけで何も出来ない状態でM氏もがっくり。
しかし犬の動きはさらにゆっくりになります。

む? むむぅ?
がっちりポイント!すばやく写真を撮って銃をかまえて待ち構えます。
「ガタガタ〜」大きな羽音と共に私の正面3mからオスキジが出ました。
完全にイタダキの状態です。しかしながらキジは正面に走っている電線と被って飛んでいます。
それより上がるか下がるかしないと構えることが出来ません。
結局電線から外れることなく飛んでいってしまい私は撃つ事が出来ませんでした。



この電線が邪魔で撃てなかったのです

犬が向いている方向の2m先からオスキジがフラッシュ

12:00
乱場には鳥がいることから事前に散らされているのか、それとも偶然なのか?
猟区内にこだわらず積極的に乱場も見て回る方針で意見が一致し道の駅にて昼食をとる前に1箇所見ていこうということになり乱場に立ち寄りました。この場所も毎年なんだかんだと言っても鳥を見ている場所なので「期待をして良し!」と言う場所です。

川沿いに車を走らせると土曜日にもかかわらず採石の仕事をやっていましたので、そちらの方向には撃てないし逆光である事から車もダンプの邪魔にならない奥に止め採石場まで歩くことにしました。

ところが........

途中まで来るとハンターと思しき車が採石場のそばに止まりました。
しばらくして私たちの歩いている道路から25mくらいのボサからオスキジが5羽以上一気に飛び出しました。
私はあわててボサに入り銃カバーを外し弾を込め臨戦態勢に入りました。
全部で何羽いたのか数えていませんが一回のフラッシュで2〜6羽の群鳥が5回ほど5秒間隔くらいで飛び出しました。
しかしながら私の正面200mくらいのところには国道が走っており、そちらに向けて発射することは出来ません。

結局横に飛んで国道から外れるのを待って最後の1羽だけ撃ちましたが、おおよそ50mくらいの距離でしたのでチョークの問題もあり私の腕では落ちるわけも無く羽を散らしただけで飛んでいきました。

どんなにスレているといっても25m離れていたら話しながら歩いていたとしてもキジは飛び出ることはめったにありません。
ましてや藪の中でもなく砂利道とは言え道路上ですから何かがおかしい。
私が1発撃ってからボスの方を見ると先ほど止まっていた車が犬を回収して一気に走り去って行きました。

どうやら、我々に気が付かず犬を放していたようです。
犬を入れなければキジは出るはずも無く、最大にして最高の猟が出来るシチュエーションはこれにて幕を閉じました。
しかしながらあれほどいたのだからまだエリア内に残っているかもしれないと希望を持ち一応すべてのラシイ場所には入ってみたものの匂いも無く午前中の猟は終了しました。

この群鳥はオスのみの群れで15〜20羽はいたと思われます。まるで神社の鳩を散らすかのごとく私としては10年ぶりでありM氏は初めての体験でした。我々の作戦通り採石場の裏から国道を背にし10m間隔で歩きながら攻めたのならば、おそらくは一撃で定数確保できた事でしょう。

この出来事で我々の士気は一気に下がったのは言うまでもありません。w

13:20
道の駅の前の駐車場にてお弁当を食べました。
さて、こんな調子で午後は何処に行くか?作戦会議です。
取り合えず猟区内のキジ場はほとんど見てしまったので乱場を攻めることになりました。

14:10
中里の小学校そばの乱場に移動しました。
ココは毎年放鳥のキジが付いているところで必ず鳥を見ることが出来るエリアです。
いつもの場所に車を止めて早速、薮入り開始です。
ところがココも例外なく匂い無し...。

私は道路脇から藪を抜け先回りし土手の中腹で見通しの良い場所に移動しました。
昨年はココで一服している時に頭の上を2羽オスキジが飛んで行き苦汁をなめた場所です。
今回はそんなことが無いように臨戦態勢をとり一服しました。(←結局一服はする)
そうこうしている内にボスとM氏が川原のボサから出てきました。
出てきたのですが犬が見当たりません???

するとすぐ脇の畑で農作業をしている方がいたのでボスは弾を抜き挨拶に行きました。
しばらく情報収集をしていると犬が忍びモードでポイント状態!
すぐさまボスは犬が入ったボサに向かいます。

が!しかし.....

ボスがセットアップするまもなくオスキジが飛び出しました。
慌てて弾を込めボスが1発撃ちましたがハズレ。
M氏の位置からは絶好のフラッシュのはずでしたがM氏はボスが脱包するのを見て自分も弾を抜いてしまったのでした。

そんなこんなで、またもや段取り悪くGETならずでした。
その後、川原沿いのトウモロコシ畑を中心にしらみつぶしに歩きましたが匂い無し。
仕方なく林道を流すことにしました。

これだけのトウモロコシ畑にいないはずは無いのですがココにも犬の足跡が多数有りました......


15:10
目指す林道の途中に小さい場所ではありますがキジと山鳥が混生して水を飲みに来る場所があります。
そこも見て回ろうと言うことになり車を止めました。
ボスは何とか私たちに獲物をとらせたくて私たち2人に良い位置に立つように指示し自分は犬と深い藪に入って行きました。

10分ほどして何気なく空を見るとオスキジが飛んでいるのが見えました。
私はすばやく構えて引き金を引くも痛恨のセーフティー!すぐさま安全を外して発射するもまたもや羽を散らし飛んでいきました。

昨年、セーフティーには苦い思い出がるので今年は注意していたのですが咄嗟に飛んでいるキジを発見したこともあり完全にそのことは忘れていました。
しかも今年は鳥撃ち用に上下ニ連を導入し「出た鳥は全部落とす!」と意気込んでいたのですが現実はそんなにうまくいくわけでもなくがっかりでした。
銃に慣れていないと言う言い訳も出来ますがそれ以前の問題と肩を落としました。

しばらくしてボスが藪から出てきて「獲れたか?」と言いました。私は「外れました」と一言だけ声をかけました。
3人とも一気に銃が重たく感じられました。


pm3:40
猿沢に移動し林道を流しましたが成果無し。
4:15に本日の猟が終了となりました。

初日:猟果 ゼロ
目撃鳥獣 オスキジ 20羽以上  メスキジ 10羽以上  オス山鳥2羽  メス山鳥 3羽
       
発射弾数 ボス:2発  庸一:2発 M氏:3発

2日目に続く