クレー射撃について考える(スキート編)

◎基本スタンスの取り方

スキート競技はトラップ競技よりもスイングの幅が大きいです。しかしクレーは常に一定の方向に一定のスピードで飛んでいますのでスタンスの方向と照星の返しの位置を適正な位置に決めてしまえば後は徹底的に反復練習あるのみです。クレー射撃は主に3種目ありますが、どの種目も射撃と言うカテゴリーの中で言えばリード(狙い越し)が違うだけですべて同じです。ところが射台の立ち位置つまりスタンスの方向でまったく違うカテゴリーの競技になってしまうのです。トラップもスキートもダブルトラップも基本的には右スイングと左スイングの競技です。ですから先ほども言った通りすべて同じ射撃と言うカテゴリーの競技なのです。

ここからはすべてスキートのスタンスの取り方に関する考え方ですがプールとマークつまり右スイングと左スイングについてです。

○右スイングについて
スタンスの決め方についてまず説明の上で統一しなければならないことがあります。それは左足の(サウスポーの人は右足)つま先の向きです。右スイングのキャパシティーはこのつま先の向きですべて決まってしまいます。基本的に右スイングは軸を保ちスウェーをしないように回転すると左足のつま先の方向までしか銃身を振りこむことが出来ません。つまりプールは左足のつま先の向いている方向までで撃ち終わっていることが前提です。これは最低条件であり実際にはホロースルー分を確保しなければいけないので、つま先の延長線よりも手前で撃ち終わらなければなりません。すなわちプールの各射台のスタンスは「私はここでクレーを撃つ」と決めた場所よりも少し深め(先目)に向いて立つのが正しい立ち位置です。撃発点は個人差がありますのでセンターポールよりも手前で確実に撃つことが出来るのならば4番射台では左足のつま先はセンターポールに向けて立ってもOKです。

○左スイングについて
左スイングは右スイングに比べて軸を保ちながら回転出来る距離が大きいです。極端には真後近くまで振ることが出来ます。つまり誰でも振りやすいのです。このことから銃口が飛びやすくまた急ブレーキがかかり止まりやすいのです。6番マークでこの現象が起きてしまう人も多いのではないでしょうか。マークは出来るだけ動きにくい(銃口が飛びにくい)ようにスタンスを決めなければなりません。マークの各射台の立ち位置はここで据銃するという照星の返しの位置よりも深めにつま先の向きを向けて立つのが基本です。

上で説明したことを簡単に言いますと右スイングは撃ち終わりの位置よりもちょっと深めで左スイングは照星を置く位置よりもちょと深めと言うことです。ここで例外もあります。それはダブルです。

○ダブルについて
1番射台と7番射台に付いてだけ例外でその他の射台のダブルも上の通りです。1番射台に付いてはセンターポールに対し35度くらいに立つのが好ましく7番射台はプール(二の矢)の撃ち点よりもちょっと深めが良いでしょう。保険をかけて射台に対にて90度くらいに立つのもひとつの方法です。

ここに書いたことはあくまでも基本で有り最低条件です。出来ることならばこの基本の位置よりもさらに深目に立つことをお勧めします。このことをふまえてさらに自分で研究していってください。