Lesson 5ストレートの狙いとその動作
トラップ射撃においてその基本となる上方向に対するスイング動作について説明いたします。正しい上下運動の練習方法を行い上半身の使い方をまず始めにマスターしてください。トラップ射撃において上半身を動かし銃身を上に振る動作をリフトといいます。このリフトの動作がクレー撃破の大きなポイントとなります。据銃練習をして徹底的に体に覚えこませてください。

本題に入る前にレッスン4の据銃姿勢が正しく出来ると後ろから見たときに、このような姿勢になっているはずです。ここでのポイントは体の左側のラインが一直線になっていることです。クレー射撃のスイングは縦と横の2軸、つまり背骨に対しての回転運動とリフトで行われます。体軸が曲がっていると確実にスイングもスウェーしたり顔もかしいだりします。
左の写真のように体軸(背骨)が曲がっていると左スイングはしゃくり右スイングはワイパーのように山なりになり、また上方向のスイングは顔がかしぎながら右方向にずれていってしまいます。見た目も格好悪くですし、と言うよりも僕的に言わせてもらえばイケてません。クレー射撃に芸術点はありませんが格好良く華麗に撃ちたいと皆さんも思っているはずです。
左の写真のように重心が軸足の親指の付け根くらいに乗っている状態で据銃します。左足(軸足)7に対して右足3くらいの配分です。この時顎がつま先よりも出ないように注意してください。右足は散弾を発射したときの衝撃をおさえるつっかえ棒の役目をします。
写真のように頭を動かさないように銃だけを上に持ち上げるようにスイングしてください。この時、最初のバランス通りに7:3を維持できていればOKです。この方法での上方向へのスイングがもっともコンパクトかつ、照星の動き(実際の移動距離)が大きいのです。もちろん散弾発射に対する衝撃に対してもふんばることが出来ます。
ほとんどの人がこのようにバランスが後ろに移動してしまい頭半分下がりながら上へスイングしています。このようになると軸に対する銃自体の角度はほとんど変わらず、スイング幅は大きくなりさらに銃の反動に耐えられずに一歩下がってしまう方のいるのではないかと思います。重心が後ろに移動してしまっているために本来つっかえ棒の役割をする右足の踏ん張りが利かないために起こるのです。上の写真と左の写真は同じ位置(高さ)までスイングしています。左の写真のほうが高い位置までスイングしているように見えますが信じられないでしょうが事実です。それだけ無駄が多いのです。ご自分でお確かめください。