期間 平成25年9月26日〜10月1日(競技開催日9月29日〜10月1日)
 
今年の3月から始まった第68回東京国体の予選会を勝ち抜き平成25年9月29日から成田射撃場で開催された本大会に出場する事ができました。

私は乱視のために視力が悪くメガネで20年以上競技を行ってきました。
しかしながら両目共に縦方向に乱視があり年々悪くなる一方で、昨年の段階でメガネでの強制が限界に達しました。

しかも利き目の右目のほうの視力が悪く競技に支障が出てまいりました。
当店のお客様の眼科医の先生に御相談致しまして何度も検眼を行い、クレー射撃競技と言うものを理解した上で、普段使用する設定ではなく、競技に特化した設定をしてもらいました。

しかしながら、やはりメガネでは強制力に限界があり特に縦乱視の場合1mmでもレンズの中心点から目がズレるとクレーはズレて見えるようになり、射撃用にレンズの中心を左にずらす必要性があることから100%のセッティングは事実上無理との見解となりました。

そこでコンタクトレンズを試す運びとなったのです。
コンタクトレンズの使用はかなり前にレンズを割ってしまって新規の製作が間に合わず、お試しで使った事があります。

その時は初めて乱視用というものが発売されて使ってみたのですが、頬に銃が付いた時にズレてしまい実践投入には程遠い結果となりました。

しかし、それから10年近くたってコンタクトレンズも進化し各社から乱視用のコンタクトレンズが販売されています。
各社のコンタクトレンズを試しながら最終的にワンディ アキビュー モイストと言うコンタクトレンズが一番射撃に適していると言う結果となりました。

これには理由があります。
通常、乱視矯正には方向性があり常に一定の向きにレンズを固定しなければなりません。
そこでレンズには重りが付いており、ズレてもすぐに回転して正しい状態が保持されるように出来ています。

通常ですとレンズの下に重りがあり、昔試した物もこのタイプでした。
しかし、このタイプ下部を重くしているために厚みがあり銃床を頬に付けると瞼に押されてズレてしまうのです。

各社販売されている中で唯一ワンディ アキビュー モイストのみ左右に重りが付いているためにレンズの上下が薄く、この影響をほぼ受けないのです。

それぞれに特性があるのですが下の重りが付いているタイプは、ズレてもすぐに戻る「ズレやすく戻りやすい」タイプで左右に重りのあるタイプは「ズレにくく戻りにくい」ヤジロベータイプなのです。

ただ、頬付けに対して、ズレ難いだけでズレないわけではありません。
これにより予選会が始まった3月末からフォームの変更とコンタクトレンズのトライアンドエラーをしなくてはならなくなりました。

取り合えず予選が終わるまでメガネで撃ったらどうか?と言うアドバイスも受けましたがコンタクトレンズの視力アップを考えると、メガネは選択肢にはありませんでした。
それほど強烈にクレーの放出の瞬間が見えるようになりました。思い起こせば、これは20代の頃の見え方です。

クレーが線で見えている距離はメガネの1/3となり、メガネの時は、クレーは一瞬で視界からいなくなり、でも横に振っていけば、そのうち見えてくると言い聞かせ我慢に我慢を重ねて公式セットを撃っていました。

それがコンタクトレンズだと振り出した瞬間には、もうクレーが照星の近くにあると言うようなイメージになったのです。
このクレーが見えると言うのは非常に重要でフォームを変えてもコンタクトで勝負すると即決でした。

しかしながら実際はフォームの組み立て方やコンタクトレンズがズレないようにする頬付けの仕方など課題も多く、またコンタクトの渇きに対するズレ対策を実践で検証するほか無かったのでした。

結論から言うと2ラウンドもしくは4時間で入れ替えるのがベストとなり、重要な試合ではラウンドごとに入れ替えました。
コスト的なことを考えても1セット200円くらいなものなので200円でラウンド1点買えるなら安いものです。

全10回の予選会も後半にかけて調子も上がり、やはりフォームの改造には2ヶ月くらいはかかるのだと思いました。
最終予選の関東ブロック時には完全に仕上がり、国体に向けても士気は高くなっていきました。


臨時駐車場から射撃場まで無料のシャトルバスで移動となります

運行時間は公開練習期間は20分、試合期間は10分間隔でピストン輸送

実際に利用したシャトルバス
 
銃は射撃場内の臨時保管庫にて委託保管となります
期間中は射撃場意外に持ち出す事は基本的にできません

今回受け取った装弾には予め全ての箱に通称国体シールが貼られていました
これは取り違えなどがないように貼る事が義務付けられています
シールには自分の県名と名前を書きます
もちろん使用する銃にも貼り付けます

こちらは銃ケースに付けるタグです
同じシールがケース側面にも貼り付けてあります
これも取り違えがないようにするためです

テント内にいても射撃の進行状況が分かるようにとホワイトボードが設置されていました
これは公開練習時の物ですが、本番の時も進行具合が表示され、非常に便利でした

テント内は各県ごとにテーブルが分かれていて、こちらで待機または休憩をします

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