クレー射撃メンタルと射撃率 |
取りあえず目標となる試合を決めたらそれに向けてトレーニングプランを考えていくのですが練習方法にもメリハリをつけましょう。 1.基礎事項の確認 2.勝負の形を決める 3.フォームやバランス、動きの確認 4.実戦形式で点数を取る 5.ダメだし 上記が大体の私のプラン形式ですがさらに自分でも研究してみるとよいでしょう。 1.基礎事項の確認. これはほんとに基本的なことを確認します。そんなことはもう無意識に出来てるよということでも実際に自分の目で再確認することもだいじです。このような基本的な部分でちょっとしたケアレスミスが出て1点損するなんでことがありこの1点が最後の最後に響いて来る事もありますので必ず取り入れましょう。 例えばこんなことです。 ・銃をしっかり止める ・目をしっかり止める ・振り出しの目の動き ・スタンス ・肩付けの高さ ・照星を付ける高さ などです。 2.勝負の形を決める 実際に試合で勝負する基本的な射法やフォームなどを決める。特別に改良することも無いので今までと変わらないのでしたらそれでOKです。私の場合はある程度のスパンでテーマを決めて勝負の形を作っています。やって行くうちに長所と短所が出てきますので、そこに改良点を加えて行き完成系に近づけます。 3.フォームやバランス、動きの確認 勝負の形が決まったら構えるまでの組み立て方をしっかり確認しておきましょう。この組み立て方を自分の中で確立しておかないと最終的に同じフォームにならないことが出てきて失中する確率が上がってしまいます。初めは時間がかかっても良いですので正確に確実に組み立て方を実行して行き最終的には国際ルールの10秒以内でコールが出来るように組み立てましょう。勝負の形が決まったらまずはバランスとフォームの確認です。実際に鏡や足元をみて現状を把握しましょう。撃っている自分では自分のフォームや形は確認できませんので正しく構えた状態の自分の形を知っておくもに大事な要素です。決して足の接地感だけで決めないようにしましょう。さらにここで重要なのは真っ直ぐ立つと言うことです。別に真っ直ぐでなくても良いのですが、つまりいつも同じ形からフォームを作ると言うことが最終的にいつも同じフォームで撃つことに繋がるからです。そこで一番決めやすいのが「真っ直ぐ立つ」なのです。 この勝負の形が100%に近い完成度ならば試合時は接地感だけでも良いと思います。 ここで一番大事なのは公式セットで調整は行わないと言うことです。不確定要素の多い公式セットでは弊害が出てしまうことが多いので確認段階では練習用のセットで行いましょう。クレーが早いと振り出しも早くなってしまいきっちりとした確認が出来なくなってしまうことが多いからです。確認段階では公式セットで22〜23点を撃って満足するよりも練習セットで50ストレートを目指しましょう。いくらぬるいと言ってもそうそう満射は続けて出ません。ぬるい方で満射がで無いのに速い方で出るわけがありません。 たまにクレーが遅いから当たらないとか言う射手がいますが問題外です。遅い方が簡単に決まっています。そういう人は単に振り出しのスイングスピードが速く「ハイ(コール)からドン(発射)」までのタイミングで撃っている方なのでしょう。だから遅いクレーに対しては少し飛ばして撃つとかしてタイミングを合わせるなどと基本的な間違いをしているのです。まぁ対処療法としては正しいのですが....。 4.実戦形式で点数を取る 今現在、自分の射撃がどのくらいの完成度なのかを測る上で2つの段階が必要となります。実験投入と実戦投入です。実験投入とは擬似的に試合形式で4ラウンド通して勝負の形で点数を取ることです。これはローカル大会でもかまいませんし公式セットを集中して4ラウンドでもかまいません。ここで手ごたえを確認して実戦投入となります。 実戦投入とは実際に公式戦で1日通して勝負の形で射撃をしてみることです。射撃を変えずに行うことで長所と短所がはっきりしてきます。続けて外したりしても絶対に修正はいれずに撃ち切ることが大事です。これはなぜかと言うとある程度外す原因がわかってくるからです。同じ原因で失中しているのであればそこを修正すれば一気に点数が上がってきます。ようするに10枚外した場合10通りの外し方では10項目修正しないと10点上乗せになりませんが2通りや3通りなら1箇所修正すると一気に3〜5点上乗せできるからです。撃ち方を変えながら射撃をしているとこのあたりが見えてこないので必ず当たらなくても同じ射撃を1日通して行いましょう。あくまでも試験的実戦投入ですから現在の自分の射撃を今後完成させるためのデーターサンプリングです。練習とは違い1日かけての4ラウンドとなりますので1日の過ごし方も大事といえます。できるだけ体力の消耗を防ぎまた食事や据銃練習を始めるタイミング等も確認しておいたほうが良いでしょう。 5.ダメだし 練習において本当に試合と同じ気持ちで練習できるのは1ラウンド目だけです。これは何の情報もない状態で試合と同じ気持ちで撃てるからです。どんなに気合を入れても、どんなに集中しても練習は練習にしかなりません。しかし1ラウンド目だけは例外となります。ストレート満射や自己最高記録等に絡んでくれば別ですが練習において2ラウンド目以降は練習のための練習となってしまいいくら良い点を撃ってもメンタル的なスキルをあげることにはつながりません。試合での心理はスコアーに縛られているので4ラウンド通して集中を強いられます。目標スコアーに届きそうな場合でも、またスコアーが伸びなくてもかっこ悪いスコアーは撃てないなどの心理が働きますので「心が折れる=諦める=試合を投げる」でない限り集中状態が続きます。これとほぼ同じ条件で射撃ができるのが1ラウンド目なのです。ですから1ラウンド目はもっとも大切にしないといけないラウンドとなります。 ここで本題のダメだしですがこれは簡単に言うと試合本番で迷った時にやってしまいそうな事を予測される範囲ですべて確認しておくことです。この作業はとても大事で勝負の形を通して撃つ上で押し切れるかどうかに関わって来ます。 実戦投入時に気がついたことを練習で確認してすべて試してみて淘汰して行き最後に「これしか無い」と言う状態まで持っていく必要があります。ここまですればもう迷いはありません。目玉や団子となっても自分の射撃に集中できるようになります。 後は3⇒4⇒5を繰り返して基礎競技力を向上させるのみです。 |