Lesson 4正しい挙銃動作とその姿勢 | |||||||
スキートの場合はトラップと違いほとんどの射台において水平付近に挙銃することになります。 基本的にはクレーの飛行軌跡の30cm位下に挙銃するようにして下さい。実際に30cm下というと、おおよそ照星3個か4個位飛行線よりも下ということになるでしょう。 挙銃時に常にクレーの下に照星があるようにしましょう。 挙銃時の照星の高さが決まったら今度は照星の返しの位置となります。 返しの位置に関しては基礎訓練時には明確な決まりがあります。 この返しの位置はスタンスと密接な関係が有りさらに軸を保ち安定してスイングするためにはすべての基礎として必須項目となっています。 ほとんどの人が基礎訓練として重要なスタンスと返しの要素を知らないままスキート射撃をしています。 この事(基礎訓練)を踏まえて自分なりに工夫して発展していくのであれば問題ないのですが私が見てきた限りでは公式戦のAクラスの射手であっても、ほとんどの人が基礎競技力不足といえるでしょう。 この考え方はトラップ、スキート共に共通でクレー射撃の基礎となる大事な部分といえます。 トラップと違いスキートの場合は多少射台ごとの撃ち方があっても良いのですが基本的にはプールとマーク、つまり右スイングと左スイングの2種類の撃ち方を知っていればすべてに対応できます。 射台ごとやシングル、ダブルごとに撃ち方を変えて行くのは自分で射撃を難しくしているだけです。 ほとんどの方は今までに通算して消費した弾数(経験則)において技術を上げてきたと思われます。もちろん先輩の射手にアドバイスをもらったり自分で考え工夫して、その競技力を向上させているのでしょう。 もちろん「技術に後退は無い」ということが前提でどんな人でも必ず上達していきます。 ここで大事なのはプラスαの要素です。 つまり弾数(力)だけではなく、正しいバランスとスイング(理)を身に着けることによって競技力の更なる向上に繋がり基礎訓練がある程度完成して来た段階(力+理)でさらに自分なりに工夫し自分の射撃を発展させていく選択肢が増えて行きます。 Lesson3と上記のことを踏まえてまずは本題の正しい挙銃姿勢とその動作を身につけましょう。 まず初めは照星の位置を目線に置き照星が動かないように挙銃する訓練からです。 照星の高さが変わらないように挙銃するには先台を持っている手を固定しているとできません。 イメージ的には先台を持っているほうの手を前に出すように挙銃するのがコツです。
初めはゆっくりでかまいません。速さよりも精度が優先されます。頭を動かさずに肩よりも頬に銃を付ける意識で行いましょう。 2〜3回行ったら必ず銃を折って下ろしインターバルを取りましょう。トラップの据銃訓練同様筋トレではありませんので注意してください。疲れてくると挙銃姿勢が崩れてしまい意味がなくなってしまいます。 この訓練の第一目的は挙銃時だけに使う筋肉を体に覚えこませる事にあります。 ですから速さよりも精度を重要とします。 慣れてきたら徐々に挙銃速度を上げて行きましょう。
スタンスと体の向きは基本的に挙銃をする方向に対し45度で行ってください。 また、挙銃時にスタンスは45度をキープ出来ても上半身や腰が45度よりも正面を向いてしまうと意味がありません。 体感で言うと45度はかなり半身(はんみ)になる感じになります。イメージ的には弓矢を引き構える感じに似ています。ノーマルの銃床のセッティングはどのメーカーもほぼ45度で構えることが前提に作られていますので挙銃時に体が正面を向かないように注意しましょう。 Lesson4のポイント@挙銃時の注意点 1.目線は必ず水平を保つ。 2.肩よりも一瞬早く頬に付くように挙銃する。 3.頬にゴツッと音がする位のイメージで、あくまでも肩ではなく頬付けである事を忘れずに! 4.挙銃の初動はグリップを握っている手の手首を返すように反応する。 5.速度よりも精度重視で! 6.銃は常に上半身に対して45度の角度で構える。 7.できるだけリラックスして待機する。 |