これは私の競技のときのものです。スキート競技はBチームの参加が多くファイナルではコロンビアの選手がQPを獲得しました。前回参加した時は正面の土手はなく広々した感じでしたが鉛の回収問題のために新規に設備されたものです。ロナトの射撃場はファイナル射面のみセレナ(日本では導入されていない)の放出機を使用していて残りは全てマタレリーです。海外ではこのマタレリーのクレーの評判がすこぶる悪く(機械は問題なし)使用するクレーがマタレリーだと参加数が減るそうです。なぜかと言うとずばり割れが悪いのです。国内で出回っているマタレリーのクレーはどうかわかりませんがワールドカップ等で使用されるクレーは信じられないくらい固くとにかく割れないのです。特にニッケル系の硬い散弾だと貫通してしまい割れずに飛んでいきます。ですから鉛系のやわらかいものが好まれるようです。聞いた話ですがマタレリーやラポルテ、イタルトラップのクレーは硬さの違うものが数種類あり一番硬いものは私(100kg)が乗っかっても割れません。これは大会のタイムスケジュールを確立するためにノーバードが出ないようにするための対策です。もしくは開催国の作戦の場合もあります。最近では2002年に行われたズール(ドイツ)のワールドカップでエントリーの時にはナスタのクレーを使用するとインフォメーションが出ていて実際はマタレリー2000が使われました。大会の成績は過去のワールドカップ史上最低で当分開催されることは無いとのことです。このとき私は公開練習で初矢を9号2の矢を7.5号と言う選択をしていました。これは最終の強化合宿を栃木県営で行ったときに決めたことで国内練習でも問題なく、また公開練習でも遜色なく当たっていました。ところが試合の当日はクレーを変えたようで9号では煙は吹けども割れないクレーが多く1ラウンド目は初矢を8枚も外してしましました。ここでおかしいと気が付き2ラウンド目以降は7.5号を使いましたが後の祭りでした。試合が終了してクレーを拾いに行き硬さを確認したところ破片ですら手で割ることが困難なくらい硬いものでした。実際に大会中トラップもダブルトラップもクレーが地面に落ちる頃になって割れる現象が多々ありスコアーでもめる場面がありました。レフリーもクレーが地面に落ちる頃には次の射手の放出に集中していますから割れたことには気が付きません。わかるのは後ろから見ている観客だけです。今回のロナトではイタルトラップを使用しておりました。どのくらい硬いかと言うとクレーを拾ってきましたので画像で確認してください。落下の衝撃にも割れることなく転がっていたものです。
上面5箇所にヒット 1つは底面より貫通 底面は1つ貫通 もう一つは貫通せず

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