岩手県水沢〜岩泉狩猟報告  平成16年11月20日〜23日
今回、実に5年ぶりに岩手県に狩猟に行きました。岩手県の狩猟状況はキジに関して言うと例えば「埼玉県で1羽捕獲」を基準にすると「栃木県、群馬県、茨城県で3羽」、「福島県、宮城県で5羽」、「岩手県なら7羽」という感じの比率で確率が上がっていきます。10年前に初めて岩手県水沢市へ初猟に行った時はオスキジ12羽、メスキジ43羽とかなりの数を確認しました。当然、鳥は郡鳥で5羽以上ずつ出て最大のコロニーは13羽くらいの群れもありました。しかしながら圧倒的にメスキジの数が多く少ないチャンスを何とかモノにし最終日にオスキジを捕獲しました。この年から4年続けて同じ場所に行っていますが翌年から始まった河川の水際をコンクリートで整備する工事のせいでキジの数はどんどん減るいっぽでした。これは水を飲むことができなくなるために雛が育たなくなるようで繁殖場所も変わって行ったのかもしれません。また狸と狐が増えたせいで雛が襲われ減少に繋がっているようです。
今年はまず岩泉の猟区に行きました。猟区は土、日、祭日しか開放しませんので11/20(土)、11/21(日)が事実上の初猟でそれに合わせて浦和を出発しました。20日の朝着くように夜中車を走らせ朝5時に岩泉町に到着しました。
岩泉町は龍泉洞が有名で鍾乳洞目当てで観光客もかなり訪れます。

岩手県岩泉町猿沢猟区〜水沢北上方面狩猟旅行メンバー

ボス:私の狩猟の師匠であり今回メンバーがお世話になった親方  強烈な茨城弁で周りを圧倒するも根は
    ものすごく優しいあったかな親方  犬の訓練は365日1日も休まない  昨年から足を痛めたために
    薮入りは常人並みに落ちてしまっているがその足の強さは案内人から勘弁してくれと泣きが入ったほど
    

U氏:鹿猟暦4年目の四足ハンター  その体系からは沢登り等で一番体力があるとは到底思えない(ゴメン)
    案内人もビックリの強靭な足腰をもつ

M氏:某有名ソース会社の役員さん  みんなにお茶や味噌汁を運ぶ姿はおそらく会社ではありえないと思
    われる  2日目に早くも左足親指のつめを剥がしたり右股関節を摩っていた事や一人だけスパイク
    足袋ではなく長靴を履いていて川を横切ったさいに足が濡れずにすんだ事をボスに散々突っ込まれ
    ていた

案内人:10年くらいのお付き合いになる岩泉町の熊撃ちのプロハンター  面倒見がよく地元猟友会にも顔が
     利く

T氏:狩猟暦15年以上のベレランハンター  ボスと初めて岩泉町に来た際に自分の犬が初めてキジをポイン
    トし見事捕獲!その感動が忘れられず毎年岩泉町に訪れる

クィーン号:ボスの猟犬でメスポインター  初めてボスと岩手県に狩猟に来たときはまだ子犬だった  
       今は12歳だが体力は抜群 薮入りの良さがこの犬の特徴  認定は速いが突込みも速いので
       山鳥向きである
       
ジュディー号:私の知る限りこのジュディー号は2代目  初代ジュディー号のスキルはトップレベルで地方から
         600万で売ってくれと話が来たほど  認定、地鼻、高鼻、群鳥を1羽ずつ出すポイント、ラウンド
         撃たなかったり外すと睨んで吠えるなど本当にすごいスキルを持った犬でした
         2代目はまだ1.5歳でメスポインター  今回の猟で初代をも凌ぎそうなスキルの片鱗を見せるも
         2日目に側溝に落ち両足爪を剥いでしまいあえなくリタイア  爪が完治するお正月から茨城県で
         徹底的に猟技を仕上げる予定
旅館の前について記念撮影。まだ真っ暗です。日の出は6時20分ころです。
真ん中が親方(ボス)です。岩手での狩猟暦は20年で実際的には地元の案内人よりもキジや山鳥の付き場を知っているのです。今回は4人で岩手に行きました。1人はまったくの狩猟初心者でもう1人は鹿猟暦が3年の方です。
地元の案内人を1人加え案内人+U氏、ボス+M氏+私の2グループに分かれて狩猟開始です。
1DAY岩泉町(20Nov2004)
事前に狩猟地図を前年のものと確認して銃禁と乱場の確認をし攻める作戦を立てていましたが実際の現場の確認もかねてまず狙っていた地域の中央部分に車を回しました。狙いはキジと山鳥です。この地域はキジと山鳥が同じつき場にいるので沢を上らず楽な猟ができる場所です。

am6:30
私もボスも初めて狩猟をするM氏に何とか撃たせてあげようと一番良い位置を歩いてもらいました。そうこうしているうちに犬が鳥の臭いを取り動きが変わります。と犬がポイントし鼻先で鳥を抑えましたが抑えきれずオス山鳥がフラッシュ!M氏の正面に飛び立ちます。スキートの7番マークと同じ状態「タカ〜〜〜ン」と撃つも鳥にはかすりもせずに山頂に向かって飛んでいきました。かなり離れてからボスも撃ちましたが外れました。車から犬を放してわずか5分くらいでした。この後も少し先でメス山鳥がフラッシュしましたが見送りキジ場に移動しました。

am8:50
河川敷に犬を放しM氏とボスで歩き、私は70mくらい離れた田んぼの中を平行に歩きました。私は踏み出し大作戦を決行しました。岩泉は獲物が多いので見切りを間違えなければ意外と踏み出してでもキジが取れます。踏み出しのコツは5歩進んで止まる。これを繰り返します。鳥は止まったときに見つかったと思い飛び立ちます。止まらないで歩いていると例えキジの真横を歩いてもキジはじっとしています。10m以上通り過ぎたあたりで飛んで逃げていきます。ですから5歩で止まるのです。案の定怪しいと思っていたカボチャ畑から2羽フラッシュ!しかしメスキジだったのでそのまま見送りました。河川敷でもメスが2羽出ました。
そうこうしてると少しはなれたところで犬を入れていた別ハンターのところからオスキジが2羽私たちのグループのほうに飛んできました。私のみそれに気が付き1発発射しましたが外れ2発目はボス達と射線がかぶり発射できず撃てませんでした。

am10:00
毎年必ず郡鳥でキジが出るポイントに移動しました。この場所は藪がきついですが必ず獲物がいる場所です。M氏とボスが河川敷に入り私は山すそを歩きました。途中で30坪くらいの池があり鴨が入っている可能性があるのでそれを確認するために迂回している頃にオスキジが出たようです。犬がポイントしがっちり抑えていたところそれがわからないM氏はそのまま直進し自らキジを足元からフラッシュさせてしまったのです。あまりの羽音と朝日に映し出されたきれいなオスキジに見とれ、またビックリし撃てなかったようです。ボスの「何やってんだ撃て〜!」の掛声の後ようやく発射するも遠かったために惜しくも外れ鳥は飛んでいきました。
pm12:00
朝分かれたグループと合流し道の駅で昼食を食べ情報交換をしました。私も感じたことですがあまりにもキジの数が少ない...。案内人も今年は少ないと言ってました。案内人グループはすでに山鳥オスを1羽確保していました。

pm1:20
みんなと合流して案内人の指示する沢に移動。かなり大きな沢で尾根まではかなり深い。途中で枝沢を見つつ登っていく私は早くも足がへばってきて先頭グループから遅れしまいました。そのとき上のほうで2発銃声が聞こえました。その後も4発音がしました。後で話を聞いたらオスが2羽出たが沢下りせず横に飛んで逃げたそうで外れたそうです。中腹まで上がったあたりでこの沢を上まで上がると時間的に、この日は終わってしますのでボスグループはここで引き返し移動することに決定。小さな沢を2つ見ましたが獲物は出ず時間も15:40を過ぎたのでラストアタックで居鳥(いどり)撃ち作戦に切り替えました。山鳥の居鳥猟は林道を車で低速で流し寝床に移動しようとしてウロウロしている鳥を撃つ猟です。片道15分の林道を進みよく眼を凝らしてみるとオス山鳥発見!すぐに車を降り路肩から斜面を上がり銃カバーをはずし弾を入れて走っていって発射するも山鳥は藪の中に消えていきました。なんて速いんだ!とビックリしました。その後も1羽発見するも一瞬目を離した隙に逃げられ見失い捕獲できず16:10に本日終了。

初日:猟果 キジ 0羽  山鳥 0羽(案内人1羽)
目撃鳥獣 オスキジ 3羽  メスキジ 6羽  オス山鳥 4羽  メス山鳥 6羽
発射弾数 ボス1発 U氏1発 M氏2発 庸一:2発

この日の晩の宴会の時に今年はキジが少なすぎるとボスは話をして明日はどこを攻めるか相談しつつ朝一の山鳥を取り逃がしたことを酒の肴に盛り上がり夜が更けていきました。

2日目に続く